振り回されるな! 起業する上で絶対にしてはいけないこと。
起業をしていく上で、手をつけてはいけないことがあります。
手をつけてはいけないというより、歩みが遅くなる、というポイントがあるんですよね。
過去の判断を「すべきではなかった」と後悔することはたくさんあります。
起業をするということは、判断の連続です。
速度が早いと特に、何か大きな決定をしなければいけないことが、たくさんあります。
ただ、慣れていないと、何を判断すべきか、分からなかったりするんですよね。
もちろん、最初は何度も失敗していいと思うんです。
ただ「これだけはすべきじゃない!」と言う、割と致命的な落とし穴もあるんです。
中でも、最もしてはいけない2つのことを、お伝えします。
自分が目指すゴールに不要な話は受けるな。
今はゴールが見えていない方もいらっしゃると思います。
ただ、起業するとなれば「これをしよう」という決断は避けては通れません。
何を自分がするのか決まってなければ、当然、先に進むことは出来ませんからね。
なおクオンカレッジβテストでは、やることが決まっていなければ、一緒に決めていきます。
問題は、何をするか決めた後のことです。
事業を立ち上げるとなると、たくさんの人と出会うことになります。
良くも悪くも、大勢の人に出会います。
よくあるのが「一緒にこれやらないか?」というお誘いです。
特に、何かしらの専門知識や技術を持っている人はそうですね。
最初は、何かプラスになりそうなことであれば、乗ろうとするものです。
なんだか、色々なことがチャンスに見えてしまうんですね。
実は、この「良さげなことには乗りたい」という思考が一番失敗パターンです。
結局、自分自身が何かを成し遂げるのが、遅くなるだけです。
「1つのことを決めたら、関係のないことはやるな」が鉄則です。
自分の目標達成に関係ないことは、どんなことでも手をつけてはなりません。
そして、結果が出るまで、徹底的にその事業だけに注力する必要があります。
何か美味しそうな話がきたな、と右に左に参加するケースが最も危険です。
結局、自分が決めた事業の進みは遅くなり、かつ、集中しなければ収益化も遅れます。
大抵、1つのことをやり続ければ、事業にはなるのです。
遅かれ早かれ、確実に事業にはなります。
事業にならないというのは、1つのことをやり続けないからです。
反対に、関係のある話だったら、乗るべきでしょう。
その話を受ければ、自分の事業が倍速で動きそうなケースもあります。
誰かと協業することで、本来の目的が加速するような組み方もあります。
まず何か良い話がきたら、自分の進む方向性に合うかどうかを確認しましょう。
もし、何も接点が無いのであれば、絶対に断りましょう。
案外、心が動きがちになってしまうので、注意が必要です。
自分が成し遂げたいこと以外の話は、全て断るべきです。
よくわからない投資は受けるな。
時折、謎の「お金持ちおじさん」もしくは「お金持ちおばさん」がやってきます。
何を言うかと思えば「お金あげるから事業して」と言ってくるのです。
もちろん、そこまで直接的な言葉は使いませんが、意味的にそういったことを言ってきます。
一見、これは良い話に思えますが、一歩間違えると、大変な大損になります。
まず、確認すべきことが、そのお金は返す必要があるのかどうかです。
返す必要のあるものは融資、返す必要の無いものは投資です。
前者はただの借金でしかありません。
融資か投資かの認識を、ざっくりしてしまうと、失敗した時が地獄です。
投資であれば、お金を出す側と、労力を出す側として、立場は一緒です。
一緒にリスクを背負って、事業を進めて行く認識になります。
もちろん、お金は返す必要がありません。
しかし、前者となると、失敗した時の損は全部自分持ちです。
挙句の果てに、利子をつけて返さなければならないかもしれません。
金融機関から借りるならまだしも、よく分からない人から借りるのは絶対NGです。
特に、契約書等に慣れていない段階だと、読み落としてしまうことも多々あります。
不利な契約をされてしまったが最後、何をされても基本は契約した側の責任です。
もちろん、契約として無効になるケースもありますが、弁護士費用等余分にかかってしまいます。
きちんと専門家の意見を交えて、契約することをおすすめします。
ただ、確かに、借金も時には使いようで、ポジティブに働くこともあります。
私が借金をしたケースは日本政策金融公庫から、事業へ融資して頂きました。
しかもかなり低い利子での融資だったので、返済も楽です。
数百万円単位ですが、おかげで余裕をもって事業を進めることができました。
かと言って、投資であったらすぐに受けるべきかと言えば、そうではありません。
例えば「会社登記は全部こちらでやるから事業に集中して」と言われた場合、注意が必要です。
会社には株式があり、問題になるのが、株式を誰が何パーセント持つかです。
株式を持っている人が、会社の決定権を持つことになります。
極論、売り上げが上がった段階で「辞めて」と言って起業家を辞めさせることもできます。
また、株式を多く持っている人が、上場や売却をした際に、大きく利益をもらいます。
持っている株式を、売り渡すことで、会社の決定権を譲渡するわけです。
この際、売った株式の額が、自分の取り分です。
上場や売却で、数十億円〜数百億円手に入れる人もいますね。
ところが、もし自分自身が少しも株式を持っていない場合は最悪です。
せっかく頑張って上場や売却まで成長させたのに、その際の利益はまったく入らないことになります。
投資家は主に、上場や売却した際に発生する売却益を期待して投資をします。
つまり、少ない額で才能のある人に投資し、全ての株式をもらう、というケースがベストです。
起業家にとってみれば、少ない額で将来の数十億を買われるわけですから最悪です。
ところが、あまりこうした最低限の知識を知らないと、全部奪われてしまうのですね。
これが、俗に言う、雇われ社長という形式になります。
だからこそ「会社登記はこちらでやる」なんて言われた場合は、株式の話をすべきです。
一体自分がどのくらいもらえるのかを考えた上で、先に話を進めましょう。
もし、自分がこれから作る事業の価値に見合わない取り分であれば、断るべきです。
どちらにせよ、自分の利益だけを考えて起業家に迫るような投資家とやっても上手くいきません。
人間的な相性も非常に大事になってくるので、正直でない相手とはどこかでトラブルになります。
1つの目安として、投資家の取り分としては、大体20%が限界値です。
それ以上渡してしまうと、後から困ってくるので、気をつけましょう。
クオンカレッジβテストでは、資本政策や資金調達についての知識も共有していきます。
ブレさせず、奪われず。
私がこれまで起業してきた中で、何度も自分の頑張りを横取りしようとする人は現れました。
口先ばかりで良いことを言って、結局は自分が特をしたいだけの人も数多くいました。
最初は性善説で向かい合って来たところもありましたが、それでは上手くいかない現実があります。
経験の中で生まれた鉄則が「ブレない」「奪われない」の2つです。
大抵、この2つの鉄則を自分の中に持って入れば、ある程度ベストな判断が可能です。
ブレないという言葉は、まず自分のゴールに一直線に進むということです。
寄り道をすればするほど、到着は遅くなります。
何か話を投げかけられた時、目指すべき道にプラスになるかどうかを基準にしましょう。
もしあまり関係無いようであれば、その話は不要なのです。
プラスになるようであれば、話を受けても良いでしょう。
こうしてしっかりと判断基準を持っておけば、余計な寄り道をしなくてすみます。
また「奪われない」というのは、自分の欲しいものをしっかり認識するということです。
明確に自分が頑張った結果何が欲しいのかを考えれば、自ずと多くを奪われるこはありません。
話を持ちかけられた時、自分が何を求めているかを宣言しましょう。
欲している報酬が何かを明確にすることで、反対に何を相手に渡せるかもわかります。
こうして考えると要するに、自分の意思の強固さが重要になるのです。
はっきり求めていることを断言し、目標に向かって突き進む。
必要なもの以外を断る勇気が、先に進むために重要です。
あとは、なるべく早く、目標達成に向けて一直線に進むことです。
世の中には、たくさんの誘いがあります。
何が自分にとって大切で、何が不要か、しっかり見極めましょう。
そして、自分の意思をしっかりと持ち、一歩ずつ着実に進んでいきましょう。
ブレることなく、奪われず。
みなさんも、何か仕掛ける時は、この2つを意識してみてください。
自分が何を基準に判断すべきかが、少し、明確になるはずです。