真似だけでは不十分? 新規事業・起業を成功させる「成功例」の活用法!
何か自分で新規事業・起業を始めたいと考える時、誰かの真似をしようと考える。
成功者や成功例の真似をして、自分も同じようにすれば成功できるのではないかと思い込む。
何より、よりたくさんの人が真似をしろと話をするし、実際に真似をした方が良い。
だが、いくら真似をしても、結果が出ないこともある。
真似をして結果が出た人と、そうでない人との差は、一体なんだろうか?
数年前の話だ。
ある時、新規事業・起業をして一旗あげたいと考える人に会った。
一旗あげたい人は山ほどいるが、成功する人はほんの一部だ。
彼もご多分にもれず「上手くいかない」と悩んでいるのだった。
知識人や賢人、成功者に成功例を聞いて、その通りやっても、なかなか上手くいかない。
なぜ、真似をして経験を積み重ねているのに、上手くいかないのか。
そろそろ、こうして活動を続けていくことにも疲れて来た。
彼は、そんな話をしていたのだった。
さて、皆さんは、なぜ彼が成功出来ないのか、分かるだろうか?
ちゃんと成功例を参考に、成功者に教えてもらったことを実践しているのにも関わらず。
ポイントはいくつもあるが、その中で最も大きな理由が1つある。
真似を考えている人にとっては、ある意味衝撃的かもしれない。
向いていないのだ。
新規事業・起業そのものが向いていないのではない。
他人が教えてくれた方法が、自分に向いていないのだ。
人には、向き不向きが確実にあるのだ。
向き不向きで新規事業・起業を実行した時の成功例。
筆者が体験した実例をお話しよう。
彼に出会うさらに数年前、私も同じく、成功者・成功例の真似をしようとした。
たくさんの「こうしたらいい」という手段を集めては実践した。
知識人や賢人に話を聞きにいって、知識を習得し、新規事業・起業を試してみた。
だが、一向に上手くいく気配がないのである。
まるで実感も手応えもない。
空気をスカスカと手を伸ばして何かを掴もうとしているかのようだ。
何より、自分の中でその方法を実践するのが面倒だと思っていた。
大変だったし、教えてもらったことを続けることに対して、疲れていた。
楽しめているかと言ったらそうではなかったし、苦痛だった。
例えば、誰かの商品を紹介して売ろうとする。
そもそも、他人の商品を紹介して売るのが嫌いだった。
心の底から良いと思い、売りたいと思える商品なんてほとんどなかった。
不思議なことに、こうやって売れば売れる、という言葉は魅力的だ。
だが、この商品は本当に魅力的か?なんて疑問視しながら売るわけだ。
売れる、という言葉だけに踊らされて。
当然、商品の本当の良さなんて見えてこないし、売れるはずもない。
購入する消費者の心理も分からないのだから。
消費者の心理が分からない、ということが一番大きい。
ところが、世の中には誰かの商品を売ることが好きな人もいるのだ。
誰かの作った商品を売り、お金を稼ぐことが楽しくて仕方がない人がいるのだ。
当然、のめり込むから消費者心理も把握出来るし、売りやすいだろう。
方法を疑問視していたり、続けることが辛いストレスになったら終わりだ。
厳密に言えば、たしかに、どんな好きなことにでもストレスはある。
しかし、それでも楽しいし全体的にずっと研究と継続を続けられる。
ワクワクする、楽しい、という方が気持ち的に勝っていれば良い。
3日坊主になんて、ならない。
基本的に何かを売るということは、消費者の気持ちを読むことだ。
買いたいと思う人々の気持ちをイメージし、考え、そこに商品を置いてあげる。
消費者の心理が分からなければ、そもそも売りようがない。
事業を辞めたいほどのストレスになっているという時点で、消費者心理はつかめない。
対象ユーザーの気持ちや考え、購買動機を研究するまで集中できるはずもない。
だから、筆者は方法を変えた。
誰かのプロダクトを売るのではなく、自分のプロダクトを作って売ることにしたのだ。
イベント事業をスタートさせ、ウェブ制作プロダクションを経営、バリ島留学も作った。
日本で起業家育成もしているし、他にもいくつも事業に挑戦した。
自分でプロダクトを作り、マーケティングし、売る。
そして、今日に至る。
自分でプロダクトを作るようになってから、計り知れない変化があった。
消費者の心理も理解できるし、どんどん売れるのだ。
ユーザーの考えが理解出来るし、何を欲しているかも分かる。
だからこそ、短期間で収益化を狙えるようになった。
新規事業・起業の方法が身に付いて来た瞬間だった。
自分の心地の良いポイントを探ったら新規事業・起業が楽しくなった。
なにより、次から次へと自分で事業を作るのが楽しい。
事業を作る流れすら、どんどんパターン化され、ブラッシュアップすることで質も上がる。
楽しいしワクワクするのだから、次から次へと仕掛けたいと思える。
辛いことも勿論あるが、嫌では無い。
辞めたいとも思わない。
ようやく自分の戦い方が身に付いたのだと実感できたのである。
自分が何をすべきか、どこが狩場なのかを見つけた感覚だ。
それからは、とにかく試すだけだ。
試す度に自分の中に明確な形が出来ていくのが分かった。
ふわっとしていたものが、どんどん実態を帯びて見えてくるようになる。
すると、さらに次を試したいと思うようになる。
人真似では、決して得られない感覚だった。
ここで、始めて理解したのだ。
人には確実に、向き不向きがある。
自分が辛くても嫌では無い、心地のよいポイントがある。
ポイントというか流れだろうか。
自分にとって心地の良い点をつなぎ合わせて、流れを作る。
だからこそ、自分に合った方法論が生まれてくるのだ。
新規事業・起業を成功に導くための自分が実現し易いパターンがある。
成功事例や成功者そのものではなく、自分のパターンだ。
だからといって、過去の真似が全て無駄かと言えば、そうではない。
成功者や成功例の方法を真似していたことは、後から点として自分の方法と繋がる。
この段階では、あの成功者のあの成功例が使えるし、当てはまるという風に。
自分で作り上げる方法論も、過去に教えて貰った内容の繋ぎ合わせだったりする。
新規事業・起業の方法は、あくまで自分の確固たるものが存在するのだ。
真似で実現するのではなく、自分の方法に真似を活かす状態が最適。
真似した経験は必ず活きる。
だが、最終的に成功を掴む流れは自分の頭で作る必要がある。
人に向き不向き、好き嫌いが本能的にあるからだ。
メンターを探している人がいたら、私はこうオススメする。
少額でたくさんの人に指導してもらい、自分が心地の良い方法を拾い集めるべきと。
1人の成功者や成功事例に対し、集中的に費用をかけるのではなく、様々な方法を見ようと。
そして、拾い集めた知識や知見を組み合わせ、自分がやりやすい流れを作ろうと。
実行しやすい、やっていて嫌では無い事業プランが、きっとあるはずだ。
中には、1つの成功例や成功者の方法を集中的に勉強して、成功する人もいる。
だがそれは、そのやり方が、その人に向いていた、というだけだ。
たまたま、同じやり方が自分にしっくり来るから、成功するのだ。
一人のやり方だけで新規事業・起業で成功を掴めるのは稀だ。
なお、自由に事業を作り、短期間で収益化を狙うにはうってつけだろう。
人のプロダクトを売るのではなく、自分でプロダクト作り出し、グローバル展開を狙う。
最小の規模からスタートさせ、徐々に最大の規模まで拡大していく。
リスクを最小限まで減らし、自分の手の届く範囲からスタートする。
誰かに本質的な価値を与え、社会に貢献しながら収益を得る。
そんな新規事業・起業方法を求めている人にとっては、適合するはずだ。